まず結論|医学科は「共通テスト75.8%」で合格した人がいます
新潟大学が公表している令和7年度入学試験の合格者データから始めます。予備校の推定ボーダーではなく、大学が公表した実際の数字です。
| 医学部医学科(前期日程) | 配点 | 最高点 | 最低点 | 平均点 |
|---|---|---|---|---|
| 共通テスト | 800点 | 733.7点(91.7%) | 606.4点(75.8%) | 688.9点(86.1%) |
| 個別学力検査(二次) | 1200点 | 949.8点(79.2%) | 734.0点(61.2%) | 821.6点(68.5%) |
予備校の合格ボーダーは83%前後と言われます。しかし実際には、共通テストが75.8%でも合格している人がいる。この差はどこから生まれるのか——答えは配点にあります。
なぜ共通テスト75%台で受かるのか|配点を見れば分かります
新潟大学医学部医学科の配点は、こうなっています。
| 区分 | 配点 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 共通テスト | 800点 | 40% |
| 個別学力検査(二次) | 1200点 | 60% |
| 合計 | 2000点 | 100% |
では、二次で何が問われるのか
新潟大学医学科の二次試験は、英語・数学・理科2科目です。それぞれの特徴を、過去3年分の実際の問題から整理します。
数学|医学科だけ「解く大問」が違います
これは知らないと致命的です。新潟大学の理系数学は、学部・選抜方式によって解く大問が変わります。
| 受験区分 | 解く大問 | 試験時間 |
|---|---|---|
| 理学部(理数重点)・工学部 | 1・2・3・4・5 | 120分 |
| 理学部(野外科学)・医学部(保健) | 1・2・3・4 | 90分 |
| 歯学部 | 2・3・4・5 | 90分 |
| 医学部(医学科) | 3・4・5・6 | 90分 |
なお大問3・4は全受験区分の共通問題。3年分を見ると、証明・場合分け・分野融合のいずれかが必ず入っています。単なる計算問題は一つもありません。
英語|全学部共通、90分・全問記述
英語は医学科も他学部と同じ問題です。90分・大問3題・選択肢ゼロ。和訳、字数指定の説明、和文英訳、そして100語の自由英作文。すべて手で書きます。
理科|2科目180分
医学部・歯学部は理科2科目で180分です。教育学部・工学部は1科目90分なので、準備量が単純に2倍になります。物理・化学・生物・地学から2つ選択します。
学部別|合格最低点の一覧(令和7年度・前期日程)
医学科以外も含めて、新潟大学が公表している合格者の最低点をまとめます。自分の志望学部が、どのくらいの得点率で合格できるのかの目安になります。
| 学部・学科 | 共テ最低点(得点率) | 二次最低点(得点率) | 配点(共テ:二次) |
|---|---|---|---|
| 医学部 医学科 | 606.4 / 800(75.8%) | 734.0 / 1200(61.2%) | 800 : 1200 |
| 医学部 保健(看護) | 595.8 / 1000(59.6%) | 160.0 / 400(40.0%) | 1000 : 400 |
| 医学部 保健(放射線) | 672.0 / 1000(67.2%) | 165.0 / 400(41.3%) | 1000 : 400 |
| 医学部 保健(検査) | 627.6 / 1000(62.8%) | 164.0 / 400(41.0%) | 1000 : 400 |
| 歯学部 歯学科 | 626.2 / 900(69.6%) | 608.6 / 1100(55.3%) | 900 : 1100 |
| 歯学部 口腔生命福祉 | 508.6 / 900(56.5%) | 207.1 / 500(41.4%) | 900 : 500 |
| 工学部(共テ重視型) | 501.2 / 900(55.7%) | 140.5 / 500(28.1%) | 900 : 500 |
| 工学部(個別重視型) | 181.2 / 350(51.8%) | 239.6 / 500(47.9%) | 350 : 500 |
| 理学部(理数重点) | 553.4 / 1000(55.3%) | 376.0 / 1000(37.6%) | 1000 : 1000 |
| 理学部(野外科学) | 559.2 / 1100(50.8%) | 456.8 / 900(50.8%) | 1100 : 900 |
| 人文学部 | 312.7 / 500(62.5%) | 209.0 / 500(41.8%) | 500 : 500 |
| 法学部 | 334.1 / 600(55.7%) | 182.3 / 450(40.5%) | 600 : 450 |
| 経済科学部 | 301.1 / 550(54.7%) | 184.0 / 600(30.7%) | 550 : 600 |
| 農学部 | — | — | — |
医学科は二次60%なので二次勝負。医学部保健学科は共テ1000点:二次400点なので共通テスト勝負。同じ医学部でも、戦略が正反対になります。
工学部は「2つの型」から選べます
工学部志望の人は、ここを必ず知っておいてください。新潟大学工学部は、共通テスト重視型と個別学力検査重視型のどちらかを選べます。
| 共テ重視型 | 個別重視型 | |
|---|---|---|
| 配点(共テ:二次) | 900 : 500 | 350 : 500 |
| 共テの比重 | 64% | 41% |
| 共テ合格最低点 | 501.2 / 900(55.7%) | 181.2 / 350(51.8%) |
| 二次合格最低点 | 140.5 / 500(28.1%) | 239.6 / 500(47.9%) |
では、合格するために何をすればいいのか
データから戦略は見えました。問題は「じゃあ何をするか」です。志望学部のタイプ別に整理します。
タイプ①|二次重視の学部(医学科・歯学科・経済科学部・工学部個別重視型)
| やること | 理由 |
|---|---|
| 二次の記述対策に最も時間を割く | 配点の50〜60%を二次が占める。共テだけ対策しても届かない |
| 記述の答案を見てもらう | 英語の和訳・説明、数学の証明——自己採点できない設問が中心 |
| 過去問は「自分が解く大問」で演習 | 医学科なら大問3・4・5・6を90分。1から順に解くのは本番と違う |
| 共テは「足を引っ張らない」水準を確保 | 医学科なら8割前後を目標に。ただし二次を犠牲にしない |
タイプ②|共通テスト重視の学部(医学部保健学科・工学部共テ重視型)
| やること | 理由 |
|---|---|
| 共通テストで確実に得点する | 医学部保健は共テ1000:二次400。共テが7割超を占める |
| 二次は「最低限の記述力」を確保 | 二次の合格最低点は40%前後。満点は不要だが、白紙では困る |
| 共テの苦手科目を作らない | 配点が均等なので、1科目の失敗が響く |
時期別ロードマップ(高2冬〜本番)
| 時期 | やること |
|---|---|
| 高2の冬〜高3春 | 全科目の基礎固め。志望学部の配点を調べて、力の入れ先を決める |
| 高3の春〜夏 | 二次で使う科目の記述対策を開始。数学は自分が解く大問を確認 |
| 高3の夏 | 二次の過去問に1年分触れる。何が足りないかを把握する |
| 高3の秋 | 記述の答案を見てもらう段階へ。共テ対策と並行 |
| 共テ後〜二次直前 | 自分の受験区分の形式で過去問演習。工学部は型の選択を確定 |
よくある失敗5つ
| やりがちな失敗 | なぜダメか |
|---|---|
| 予備校のボーダーだけ見て諦める | 医学科の実際の共テ最低は75.8%。ボーダー83%で諦めるのは早い |
| 配点を調べずに勉強する | 医学科は二次60%、医学部保健は共テ71%。戦略が正反対になる |
| 数学の過去問を大問1から解く | 医学科が解くのは3・4・5・6。本番と違う練習になる |
| 工学部で型の選択を知らない | 共テ重視型と個別重視型で、有利不利が大きく変わる |
| 二次の記述を自己採点で済ませる | 和訳・証明・論述は答えの一致では判定できない |
その力をつけるために、本当に必要なこと
| やるべきこと | 本当に必要なこと |
|---|---|
| 志望学部の配点に合わせた計画 | 正確な入試情報と、そこから逆算する設計(学部で戦略が正反対になる) |
| 二次の記述力 | 書いた答案を見てもらうこと(自己採点できない設問が中心) |
| 自分の区分での過去問演習 | どの大問を何分で解くのかの確定(間違えると本番と違う練習になる) |
| 共テと二次のバランス | 配点から逆算した時間配分(どちらにどれだけ割くかの判断) |
| 毎日の実行 | 継続を支える管理(計画があっても実行されなければ意味がない) |
合格最低点も配点も、調べれば分かります。でも、「あなたの現在地から、どの科目にどれだけ時間を割くべきか」を一緒に設計してくれる人は、書店には売っていません。
よくある質問
Q. 新潟大学医学部医学科は、共通テストで何割必要ですか?
A. 令和7年度の合格者の共通テスト最低点は606.4点/800点(75.8%)、平均は688.9点(86.1%)でした。予備校のボーダーは83%前後と言われますが、実際には75%台で合格した人がいます。ただし平均は86%なので、安全圏を狙うならそこを目標にすべきです。
Q. 共通テストで失敗したら、医学科は諦めるべきですか?
A. 配点が共テ800:二次1200で二次の比重が60%あるため、逆転の余地はあります。共テで83点(1200点満点換算で約7%)のビハインドなら、二次で7%上回れば追いつく計算です。ただし二次で確実に上回る力が必要です。
Q. 医学科の数学は他学部と同じ問題ですか?
A. 違います。医学科が解くのは大問3・4・5・6の4題(90分)です。大問1・2は解きません。大問6は医学科のみが解く問題です。過去問演習は必ず自分の区分の大問で行ってください。
Q. 工学部の共テ重視型と個別重視型、どちらを選ぶべきですか?
A. 共通テストの自己採点次第です。共テ重視型は共テが全体の64%(二次の合格最低点は28.1%)、個別重視型は共テ41%(二次の合格最低点は47.9%)。共テが取れたなら共テ重視型、失敗したなら個別重視型が有利です。
Q. 医学部保健学科は共通テスト重視ですか?
A. はい。共テ1000点:二次400点で、共通テストが約71%を占めます。医学科(二次60%)とは戦略が正反対になるので注意してください。
Q. 合格最低点を目標にしていいですか?
A. おすすめしません。最低点は「その年に最も低い点で合格した人」の点数であり、年によって変動します。平均点を目標にする方が安全です。
Q. このデータはどこの数字ですか?
A. 新潟大学が公表している「データブック2026」に掲載された、令和7年度入学試験の合格者最高点・最低点・平均点です。予備校の推定値ではなく大学公表の実数です。
合格最低点とあわせて、まずは全体像として学部ごとの難易度も押さえておきましょう。→ 新潟大学の偏差値は? 学部別一覧と共通テスト得点率
新潟大学に合格するには
ここまで読んでいるということは、本気で新潟大学に合格したいということだと思います。合格するために不可欠な要素は、次の5つです。
新潟大学の入試には独自の傾向があります。新潟大学に特化した計画を立てることで、合格への最短距離を進むことができます。多くの受験生や高校生は、自分オリジナルの計画で余計なことをしてしまったり、逆に必要なのにそれを飛ばしたりと、合格まで遠回りする計画を立ててしまいがちです。正しい計画を立てることが、一番の合格への近道です。
計画を毎日しっかり実行することが大切です。どれだけ素晴らしい100点の計画を立てても、実行しなければ意味はありません。とはいえ、1人だと9割以上の人がどこかでサボってしまうのが現実です。だからこそ、誰かに管理してもらう環境が欠かせません。逆に、正しい計画をサボらずにやりきれば、ほとんどの人が合格できます。
成績が上がるのは「分からなかった問題が分かるようになった時」だけです。もともと分かる問題を1,000回、1万回、10万回解いても点数は変わりません。まず必要なのは、分かるところと分からないところをはっきりさせること。それを明確にするのが毎週の確認テストです。2ヶ月や3ヶ月に1回では遅すぎます。1週間に1回、勉強した範囲が本当に身についているかをテストすることが大事なのです。
一度決めた計画がその通りに進むことはありません。先週の勉強量が少なかったのか、多すぎたのかを毎週振り返り、翌週の計画を一緒に決めていきます。1ヶ月に1回の面談では、その1ヶ月がダメだった場合、まるごと無駄になってしまいます。1週間に1回にすることで、計画が崩れてもリスクを最小限に抑えられます。
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