新潟大学の物理|基本の形
令和5・6・7年度を通して、新潟大学の物理は3年とも大問1が力学。そして電磁気が必ずどこかに出ます。力学と電磁気の2本柱で、どちらかに穴があるとそのまま半分を失います。
3年分の出題分野
| 年度 | 大問1 | その他 |
|---|---|---|
| 令和5年度 | 力学(滑車・浮力・運動方程式) | 電磁気ほか |
| 令和6年度 | 力学(ばね射出機・円弧面・放物運動) | 電磁気ほか |
| 令和7年度 | 力学(斜面上の物体と動く台) | 電磁気(ローレンツ力・電磁誘導・LC振動回路) |
実際の問題を、解いて見せます
新潟大学の物理の最大の特徴は、「答えの数値だけでは点にならない」ことです。3年分すべてに、図示・証明・計算過程が含まれていました。
① 力を「図に描かせる」問題
② 答えが問題文に書いてある「証明」
③ 2物体の運動方程式
なぜ「答えが出ても点が来ない」のか
3年とも、問題冊子にはこう書かれています。
問4以降の解答にあたっては、計算の過程も簡潔に示すこと。
出典:新潟大学 令和7年度入学試験問題 物理 大問1
つまり答えが合っていても、過程がなければ減点。逆に答えを間違えても、過程が正しければ部分点。途中式を書く習慣がないと、本番で1点も拾えません。
そして3年とも、図示・証明という「数値以外」を書かせています。これは化学の論述、国語の記述とまったく同じ発想——新潟大学は全科目を通して、「わかっていることを、筋道立てて書けるか」を測っています。
では、合格点を取るには「どんな力」が必要か
なぜ、そう簡単ではないのか:力・速度・電流の向きを図にできるかが、すべての出発点です。令和7年度は図示そのものが設問になりました。図が曖昧なまま公式に頼ると、応用問題で必ず崩れます。
身につけるために要ること:毎回、自由物体図を必ず描く習慣。そしてその図が正しいかを確認してくれる目。向きの間違いは、自分では気づけません。
なぜ、そう簡単ではないのか:1つの大問で、ばね→円運動→放物運動と現象が切り替わります。それぞれの場面でどの保存則が使えるかを見抜けないと、途中で手が止まります。
身につけるために要ること:現象が切り替わる問題での演習。そして解けなかった原因を切り分ける振り返り。単元別の演習だけでは対応できません。
なぜ、そう簡単ではないのか:数値がなく文字だけで最後まで計算します。途中で1箇所ミスすると、答えが合わないまま最後まで気づけません。
身につけるために要ること:文字式の計算に慣れる訓練と、計算過程を毎回書き残す習慣。暗算で済ませていると本番で書けません。
なぜ、そう簡単ではないのか:3年とも図示や証明が出ます。答えが合っていても、書き方で減点されます。プロセスの良し悪しは、自分では判定できません。
身につけるために要ること:書いた証明や図を、第三者に見てもらうこと。ここが物理の伸びを分けます。
では、具体的に何を・どの順番で・どれだけやればいいのか
| 段階 | やること | 目安 | ここで手を抜くと |
|---|---|---|---|
| STEP0 | 理科が何科目必要か確定(教育・工=1、医・歯=2) | 最初に1回 | 準備量を見誤る |
| STEP1 | 力学の基礎:自由物体図→運動方程式を必ず書く | 高3の春〜夏 | 大問1が毎年力学。致命傷 |
| STEP2 | エネルギー・運動量保存を使い分けられるように | 夏 | 現象の切り替えで手が止まる |
| STEP3 | 電磁気:回路・電磁誘導・ローレンツ力 | 夏〜秋 | もう1本の柱を失う |
| STEP4 | 証明・図示の練習:計算過程を書く習慣づけ | 秋 | 答えが出ても点が来ない |
| STEP5 | 過去問:時間を計り、答案を見てもらう | 直前期 | 減点箇所に気づけないまま本番へ |
参考書の具体名と使い方は 【新潟大学】理科の参考書ルート にまとめています。
時期別ロードマップ(高2冬〜本番)
| 時期 | この時期にやること |
|---|---|
| 高2の冬〜高3春 | 力学の基礎。自由物体図を描く習慣をここで作る |
| 高3の春〜夏 | 力学を仕上げ、エネルギー・運動量保存の使い分けへ |
| 高3の夏 | 電磁気に着手。並行して力学の応用(複数の現象が続く問題) |
| 高3の秋 | 証明・図示の練習。計算過程を書く癖をつける |
| 共通テスト後〜直前 | 過去問を時間を計って。2科目必要な学部は配分も確定させる |
毎年多くの受験生がやる、5つの失敗
| やりがちな失敗 | なぜダメか |
|---|---|
| 自由物体図を描かずに公式へ | 力の向きを間違えたまま進み、応用問題で必ず崩れる |
| 答えだけ出して過程を書かない | 3年とも「計算の過程も示せ」。普段書いていないと本番で書けない |
| 証明で「グラフより明らか」と書く | 増減表や式変形で示す必要がある。グラフは補助であって根拠ではない |
| 電磁気を後回しにする | 力学と並ぶ2本柱。秋以降に始めても間に合わないことが多い |
| 2科目必要なのに1科目に偏る | 医・歯は180分で2科目。両方を本番レベルにする必要がある |
その力をつけるために、本当に必要なこと
| つけたい力 | 本当に必要なこと |
|---|---|
| 力の図示 | 描いた図が正しいか見てもらうこと(向きの間違いに自分では気づけない) |
| 法則の使い分け | 現象が切り替わる問題での演習と、つまずきの振り返り |
| 計算をやり切る | 計算過程を書く習慣と、その確認(答えだけ出す癖では本番で書けない) |
| 証明・論述 | 書いた答案を見てもらうこと(プロセスの正誤は自分では判定できない) |
| 2科目の両立 | 進度の管理(片方に偏ると、もう片方が抜ける) |
参考書は書店で買えますが、その答案で点が来るのかを教えてくれるものは、書店には売っていません。
よくある質問
Q. 物理は力学だけやればいいですか?
A. いいえ。3年とも大問1は力学ですが、電磁気も必ず出ています。力学>電磁気>その他の順で優先しつつ、両方を仕上げる必要があります。
Q. 計算過程はどこまで書けばいいですか?
A. 「簡潔に示せ」とある通り、使った式と代入の流れが追えれば十分です。ただし普段から書いていないと本番では書けません。
Q. 物理の証明は数学の証明と違いますか?
A. 違います。物理では、どの法則から出発し・どの物理量を使い・どう式変形するかを示します。答えの式が問題に書いてあることも多く、プロセスがすべてです。
Q. 図示が苦手です。どうすれば?
A. 自由物体図を毎回必ず描く習慣をつけてください。令和7年度は図示そのものが設問になりました。省略できません。
Q. 垂直抗力の向きをよく間違えます
A. 垂直抗力は「面に垂直」であって「鉛直」ではありません。斜面上では傾きます。図を描いて確認する癖をつけてください。
Q. 過去問は何年分やるべきですか?
A. 最低3年分です。3年並べて初めて、大問1が力学で固定・電磁気が頻出・計算過程と証明を書かせる、といった構造が見えます。
新潟大学に合格するには
ここまで読んでいるということは、本気で新潟大学に合格したいということだと思います。合格するために不可欠な要素は、次の5つです。
新潟大学の入試には独自の傾向があります。新潟大学に特化した計画を立てることで、合格への最短距離を進むことができます。多くの受験生や高校生は、自分オリジナルの計画で余計なことをしてしまったり、逆に必要なのにそれを飛ばしたりと、合格まで遠回りする計画を立ててしまいがちです。正しい計画を立てることが、一番の合格への近道です。
計画を毎日しっかり実行することが大切です。どれだけ素晴らしい100点の計画を立てても、実行しなければ意味はありません。とはいえ、1人だと9割以上の人がどこかでサボってしまうのが現実です。だからこそ、誰かに管理してもらう環境が欠かせません。逆に、正しい計画をサボらずにやりきれば、ほとんどの人が合格できます。
成績が上がるのは「分からなかった問題が分かるようになった時」だけです。もともと分かる問題を1,000回、1万回、10万回解いても点数は変わりません。まず必要なのは、分かるところと分からないところをはっきりさせること。それを明確にするのが毎週の確認テストです。2ヶ月や3ヶ月に1回では遅すぎます。1週間に1回、勉強した範囲が本当に身についているかをテストすることが大事なのです。
一度決めた計画がその通りに進むことはありません。先週の勉強量が少なかったのか、多すぎたのかを毎週振り返り、翌週の計画を一緒に決めていきます。1ヶ月に1回の面談では、その1ヶ月がダメだった場合、まるごと無駄になってしまいます。1週間に1回にすることで、計画が崩れてもリスクを最小限に抑えられます。
新潟大学に合格したことがない人が指導しても説得力がありません。実際に合格した先輩の指導だからこそ、アドバイスに説得力があります。また、志望する大学の先輩だからこそ、モチベーションも上がります。結局、受験勉強は辛いもの。継続するためのモチベーションを、毎週この新潟大学の講師と話すことで高めていきます。
独学・集団授業・個別指導では、なぜ難しいのか
この5つ、どれか1つでも欠けると合格は一気に遠のきます。しかし現実には、独学・集団授業・個別指導のいずれも、5つすべてを揃えるのは難しいのです。
| 合格に必要な要素 | 独学 | 集団授業 | 個別指導 | 新潟大学専門塾 |
|---|---|---|---|---|
| 新潟大学に特化した計画 | ✕ | ✕ | △ | ◎ |
| 毎日の学習管理 | ✕ | ✕ | ✕ | ◎ |
| 毎週の確認テスト | △ | △ | △ | ◎ |
| 毎週の面談 | ✕ | ✕ | △ | ◎ |
| 新潟大合格者の講師 | ✕ | △ | △ | ◎ |
独学は計画も管理も自分次第。集団授業は全員に同じ内容を進めるため、あなた専用の計画にはなりません。個別指導は授業の時間は見てもらえますが、「授業以外の毎日」まで管理してくれる塾はほとんどない——ここが最大の落とし穴です。受験の勝敗は、授業の時間より授業以外の膨大な時間で決まります。
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