新潟大学 化学の傾向と対策

参考書・勉強法

この記事を書いた人
春日一心(新潟大学専門塾 代表)

春日一心

新潟大学専門塾 代表

  • 偏差値30台から、独学で新潟大学に合格
    高校自体の偏差値は40台、その中でも自分は下位で、偏差値は30台からのスタートでした。そこから独学で新潟大学に合格しました。
  • 塾講師歴4年、新潟大学合格者を多数輩出
    新潟大学受験に特化した「新潟大学専門塾」の代表。塾講師として指導した生徒から、新潟大学の合格者を多く出してきました。
  • 新潟市西区で「徹底管理塾」も運営
    オンラインの新潟大学専門塾に加え、新潟市西区で対面の「徹底管理塾」も運営しています。

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こんなお悩み、ありませんか?
  • 化学ってどんな問題?
  • 理論と有機どっちが出る?
  • いつから何をすればいい?
春日一心
こんにちは、新潟大学専門塾の春日です。この記事では、令和5〜7年度に実際に出た化学の問題を解いて見せながら、必要な力・具体的な勉強法・時期別ロードマップまで、まるごとお伝えします。過去問がなくても、この1本で全部わかるように書きました。
この記事でわかること
  • 理論・無機と有機・高分子の2本柱という構成
  • 実際の問題(論述・思考・空所補充)を解いて見せます
  • 計算過程と有効数字で減点されない書き方
  • 何を・どの順番でやるかと、時期別ロードマップ

新潟大学の化学|基本の形

大問2つ
理論無機+有機
記述式
計算過程あり
論述あり
指定語で説明

令和5・6・7年度を通して、新潟大学の化学は大問1が理論・無機、大問2が有機・高分子という構成です。理論だけ、有機だけ、という偏った対策は通用しません。片方に穴があると、そのまま半分を失います。

まず「理科は何科目か」を確認してください

新潟大学の理科は学部で科目数と試験時間が変わります。教育・工=1科目90分、医・歯=2科目180分、理・農=選択制。詳しくは 理科は何科目必要?|学部別の科目数と試験時間 にまとめています。

この記事で、以下のすべてがわかります
  • 理論・無機と有機・高分子の2本柱という構成
  • 実際に出た問題を、答案の作り方まで解いて見せます
  • 「用語を使って説明せよ」という論述への書き方
  • 合格点に必要な力と、何をどの順番でやるか
  • 時期別ロードマップと、よくある失敗

3年分の出題内容

年度 大問1(理論・無機) 大問2(有機・高分子)
令和5年度 ケイ素・炭素(14族元素)の空所補充 有機・高分子
令和6年度 気体の製法(酸化還元・触媒・イオン反応式) 有機・高分子
令和7年度 金属イオンの系統分離・溶解平衡・論述 タンパク質・DNA・合成繊維・イオン交換樹脂
春日一心
注目してほしいのは令和7年度の大問2。1つの大問で、タンパク質・核酸・合成繊維・イオン交換樹脂を扱っています。「高分子は後回し」にしがちな範囲ですが、新潟大学では大問まるごと1つが有機・高分子。ここを捨てると、化学の半分を捨てることになります。

実際の問題を、解いて見せます

新潟大学の化学で最も見落とされているのが、「用語を使って、現象を説明させる」という点です。

① 指定された用語を使う「論述」

実際に出た論述問題(令和7年度・大問1 問4)

鉛(II)イオンを含む水溶液に亜鉛板を入れると金属樹ができる。この反応が起こる理由を、少なくとも「イオン化傾向」「酸化」「還元」の語を用いて説明せよ。

  1. 答えを出すのではなく、指定された用語を使って現象の理由を文章で説明する問題です。用語を知っているだけでは書けません。
  2. まず、3つの用語の関係を整理します。亜鉛は鉛よりイオン化傾向が大きい → だから亜鉛が電子を放出して酸化される → その電子を鉛(II)イオンが受け取って還元される → 金属鉛が析出して樹状に成長する。
  3. 模範解答例:「亜鉛は鉛よりイオン化傾向が大きいため、亜鉛が電子を失って酸化され亜鉛イオンとなる。その電子を鉛(II)イオンが受け取って還元され、金属鉛として析出するから。」
  4. ポイントは因果の順に並べること。「イオン化傾向が大きい→酸化される→相手が還元される」という流れを崩さない。用語を散らばめただけでは点になりません。
  5. そして文末。「理由を説明せよ」なので「〜から。」「〜ため。」で終えます。
  6. じつはこれ、国語の「三語を用いて120字で」と同じ発想です。新潟大学は科目が違っても「知っていることを、指定された枠組みの中で言葉にできるか」を一貫して測っています。

② 暗記した反応式では解けない問題

実際に出た問題(令和6年度・大問1 問3)

過酸化水素水に少量の酸化マンガン(IV)を加えると酸素が発生する。この操作について、加える酸化マンガン(IV)の量を半分にしたとき、発生する気体の量はどうなるか。(ア〜オから選択)

  1. 反応式を覚えているだけでは答えられません。答えは「変わらない」です。
  2. 理由:酸化マンガン(IV)は触媒です。触媒は反応の前後で変化せず、反応速度を変えるだけで、生成物の量には影響しません。
  3. 量を半分にすれば反応はゆっくりになりますが、最終的に発生する酸素の総量は、もとの過酸化水素の量で決まります。
  4. これは触媒の定義を本質から理解しているかを問う問題です。「酸化マンガンで酸素が発生」と暗記していても、ここで迷います。
  5. 新潟大学の化学は、暗記の一歩先——「なぜそうなるか」を問うてきます。

③ 知識のつながりを問う空所補充

実際に出た問題(令和5年度・大問1)

周期表14族の非金属元素である炭素とケイ素について、半導体・ガラス・非晶質(アモルファス)・共有結合・同素体などに関する空所8つを、文脈の中で埋めよ。

  1. 「出にくい」と思われがちな無機分野から、大問まるごと1つ出ました。
  2. 単語を丸暗記しているだけでは、文脈の中でどの語が入るかを判断できません。
  3. 問われているのは知識のつながりです。ケイ素→半導体→太陽電池・集積回路。二酸化ケイ素→ガラス→規則性がない→非晶質。炭素→価電子4個→共有結合→ダイヤモンド・黒鉛・フラーレン=同素体
  4. この鎖がつながっていれば、文脈から自然に語が出てきます。バラバラに覚えた知識では、空所補充で崩れます。
  5. 無機化学は「暗記科目」と思われがちですが、実際に問われるのは知識が体系として整理されているかです。

計算問題では、過程と有効数字で減点されます

3年とも、こう指定されています。

……標準状態の理想気体の体積として L 単位で求めよ。ただし、有効数字を3桁とする。計算の過程も示せ。

出典:新潟大学 令和7年度入学試験問題 化学 大問1 問3

①計算過程を書く ②有効数字の指定を守る——この2つを落とすと、正しい値を出しても点が削られます。普段の演習から、過程を書き、有効数字を意識する習慣が要ります。

化学でいちばん怖い落とし穴

化学は「答えが出る科目」なので、自分で採点した気になりやすいのが危険です。数値が合っていると「できた」と思ってしまう。

しかし実際には、計算過程が雑、論述で用語の関係を説明しきれていない、有効数字を落とす——減点されていることに、答えが合っていると気づけません。

では、合格点を取るには「どんな力」が必要か

1理論・無機・有機・高分子を、穴なく仕上げる力

なぜ、そう簡単ではないのか:大問1が理論・無機、大問2が有機・高分子。範囲を絞れません。とくに後回しにしがちな高分子で大問まるごと1つ出るので、ここを捨てると半分を失います。

身につけるために要ること:全分野を一周し、解けない単元をゼロにしたかを確認する仕組み。「一周した」の基準が、一人だと甘くなります。

2用語を使って、現象を説明する力

なぜ、そう簡単ではないのか:「イオン化傾向・酸化・還元の語を用いて説明せよ」——用語を知っているだけでは書けません。用語どうしの関係を、因果の順に文章として組み立てる必要があります。

身につけるために要ること:教科書の太字を見て、その語を使って現象を口で説明する練習。そして書いた論述を見てもらうこと。

3計算の過程を、筋道立てて書く力

なぜ、そう簡単ではないのか:3年とも「計算の過程も示せ」と指定があります。有効数字の指定も毎年。答えが合っていても、過程がなければ減点されます。

身につけるために要ること:普段の演習から計算過程を書き残す習慣。暗算で済ませていると本番で書けません。

4「なぜそうなるか」を理解する力

なぜ、そう簡単ではないのか:触媒の問題のように、暗記した反応式では解けない問題が出ます。系統分離も「なぜそのイオンが分離できるか」を説明させます。丸暗記の一歩先が要ります。

身につけるために要ること:「なぜ」を問い直しながら学ぶ姿勢。そしてその理解が正しいかを確認してくれる相手

では、具体的に何を・どの順番で・どれだけやればいいのか

段階 やること 目安 ここで手を抜くと
STEP0 理科が何科目必要か確定(教育・工=1、医・歯=2) 最初に1回 準備量を見誤る
STEP1 理論化学:mol計算・化学平衡・酸化還元を計算まで 高3の春〜夏 すべての土台。ここが崩れると全滅
STEP2 無機化学:知識を「つながり」で整理する 空所補充・系統分離で崩れる
STEP3 有機化学:構造決定・反応系統 夏〜秋 大問2の半分を失う
STEP4 高分子:天然・合成の両方 大問まるごと1つ落とす
STEP5 論述・計算過程の練習:用語で説明する訓練 秋〜直前 解けても点が来ない
STEP6 過去問:時間を計り、答案を見てもらう 直前期 減点箇所に気づけないまま本番へ

参考書の具体名と使い方は 【新潟大学】理科の参考書ルート にまとめています。

時期別ロードマップ(高2冬〜本番)

時期 この時期にやること
高2の冬〜高3春 理論化学の基礎(mol計算・化学反応式)。ここが全ての土台
高3の春〜夏 理論を計算レベルまで完成。無機化学の暗記を「つながり」で進める
高3の夏 有機化学に着手。構造決定の演習を重ねる
高3の秋 高分子を仕上げる。論述と計算過程を書く練習を並行
共通テスト後〜直前 過去問を時間を計って。2科目必要な学部は配分も確定

毎年多くの受験生がやる、5つの失敗

やりがちな失敗 なぜダメか
高分子を後回しにして間に合わない 大問まるごと1つ出る。捨てると半分を失う
用語を一問一答だけで覚える 「〜の語を用いて説明せよ」に対応できない
答えだけ出して過程を書かない 3年とも「計算の過程も示せ」。普段書いていないと本番で書けない
有効数字を無視する 毎年指定あり。正しい値でも処理を誤れば減点
無機を「出にくい」と決めつける 令和5年度はケイ素・炭素から大問1が作られた

その力をつけるために、本当に必要なこと

つけたい力 本当に必要なこと
全分野の穴消し 解けない単元をゼロにしたか、毎週確認する(高分子まで含めて範囲が広い)
用語を使った論述 書いた説明を見てもらうこと(用語の関係を正しく説明できているか自分では判定できない)
計算過程・有効数字 過程を書く習慣と、その確認(答えだけ出す癖では本番で書けない)
「なぜ」の理解 質問できる環境(暗記の一歩先は、聞ける相手がいないと詰まる)
2科目の両立 進度の管理(片方に偏ると、もう片方が抜ける)

参考書は書店で買えますが、その論述で点が来るのかを教えてくれるものは、書店には売っていません。

春日一心
ここまで読んで、やることの多さに気づいたと思います。新潟大学の化学は、正しくやれば必ず伸びます。問題は、その「正しく」を一人で用意し続けられるか
新潟大学専門塾が、いっしょにやっていること
  • 毎週の確認テストで、覚えたつもり・解けたつもりを潰す
  • 毎日の学習管理で、理論・無機・有機・高分子の抜けを可視化する
  • 毎週の面談で、進み方のズレを早く直す(2科目のバランスも)
  • 新潟大学に合格した講師に質問できる環境で、論述や「なぜ」に答える

参考書は本屋で買えます。でも、上のような「続ける仕組み」と「見てくれる目」は、本屋には置いていません。そこだけを、僕たちが引き受けます。

よくある質問

Q. 化学は理論だけ、有機だけの対策でいいですか?

A. いけません。大問1が理論・無機、大問2が有機・高分子で、両方から出ます。とくに高分子は大問まるごと1つ出るので、捨てると半分を失います。

Q. 用語を覚えるだけでは足りませんか?

A. 足りません。「〜の語を用いて説明せよ」という論述が出ます。用語どうしの関係を、因果の順に文章にできる状態が必要です。

Q. 計算過程はどこまで書けばいいですか?

A. 「簡潔に示せ」とある通り、使った式と代入の流れが追えれば十分です。有効数字の指定にも注意してください。

Q. 無機化学はどこまでやればいいですか?

A. 令和5年度はケイ素・炭素から大問1が作られました。「出にくい」と思う範囲からも出ます。穴を作らないことが大切です。

Q. 高分子はいつから始めればいいですか?

A. 秋には着手したいところです。大問まるごと1つ出るのに、後回しにして間に合わない受験生が毎年います。

Q. 過去問は何年分やるべきですか?

A. 最低3年分です。3年並べて初めて、理論・無機と有機・高分子の2本柱・指定語の論述・計算過程を書かせる、といった構造が見えます。

あわせて読みたい

全科目の参考書ルートは 👉 【新潟大学】参考書ルートを科目別に全公開 にまとめています。

新潟大学に合格するには

ここまで読んでいるということは、本気で新潟大学に合格したいということだと思います。合格するために不可欠な要素は、次の5つです。

1
新潟大学に特化した計画で勉強する

新潟大学の入試には独自の傾向があります。新潟大学に特化した計画を立てることで、合格への最短距離を進むことができます。多くの受験生や高校生は、自分オリジナルの計画で余計なことをしてしまったり、逆に必要なのにそれを飛ばしたりと、合格まで遠回りする計画を立ててしまいがちです。正しい計画を立てることが、一番の合格への近道です。

2
計画を毎日やりきる継続力

計画を毎日しっかり実行することが大切です。どれだけ素晴らしい100点の計画を立てても、実行しなければ意味はありません。とはいえ、1人だと9割以上の人がどこかでサボってしまうのが現実です。だからこそ、誰かに管理してもらう環境が欠かせません。逆に、正しい計画をサボらずにやりきれば、ほとんどの人が合格できます。

3
毎週の確認テスト

成績が上がるのは「分からなかった問題が分かるようになった時」だけです。もともと分かる問題を1,000回、1万回、10万回解いても点数は変わりません。まず必要なのは、分かるところと分からないところをはっきりさせること。それを明確にするのが毎週の確認テストです。2ヶ月や3ヶ月に1回では遅すぎます。1週間に1回、勉強した範囲が本当に身についているかをテストすることが大事なのです。

4
毎週の面談

一度決めた計画がその通りに進むことはありません。先週の勉強量が少なかったのか、多すぎたのかを毎週振り返り、翌週の計画を一緒に決めていきます。1ヶ月に1回の面談では、その1ヶ月がダメだった場合、まるごと無駄になってしまいます。1週間に1回にすることで、計画が崩れてもリスクを最小限に抑えられます。

5
新潟大学に合格した経験のある講師の指導

新潟大学に合格したことがない人が指導しても説得力がありません。実際に合格した先輩の指導だからこそ、アドバイスに説得力があります。また、志望する大学の先輩だからこそ、モチベーションも上がります。結局、受験勉強は辛いもの。継続するためのモチベーションを、毎週この新潟大学の講師と話すことで高めていきます

独学・集団授業・個別指導では、なぜ難しいのか

この5つ、どれか1つでも欠けると合格は一気に遠のきます。しかし現実には、独学・集団授業・個別指導のいずれも、5つすべてを揃えるのは難しいのです。

合格に必要な要素 独学 集団授業 個別指導 新潟大学専門塾
新潟大学に特化した計画
毎日の学習管理
毎週の確認テスト
毎週の面談
新潟大合格者の講師

独学は計画も管理も自分次第。集団授業は全員に同じ内容を進めるため、あなた専用の計画にはなりません。個別指導は授業の時間は見てもらえますが、「授業以外の毎日」まで管理してくれる塾はほとんどない——ここが最大の落とし穴です。受験の勝敗は、授業の時間より授業以外の膨大な時間で決まります。

新潟大学専門塾には、この5つがすべて揃っています。
だから、本気で新潟大学合格に近づけます。

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