新潟大学 物理の力学 対策

参考書・勉強法

この記事を書いた人
春日一心(新潟大学専門塾 代表)

春日一心

新潟大学専門塾 代表

  • 偏差値30台から、独学で新潟大学に合格
    高校自体の偏差値は40台、その中でも自分は下位で、偏差値は30台からのスタートでした。そこから独学で新潟大学に合格しました。
  • 塾講師歴4年、新潟大学合格者を多数輩出
    新潟大学受験に特化した「新潟大学専門塾」の代表。塾講師として指導した生徒から、新潟大学の合格者を多く出してきました。
  • 新潟市西区で「徹底管理塾」も運営
    オンラインの新潟大学専門塾に加え、新潟市西区で対面の「徹底管理塾」も運営しています。

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こんなお悩み、ありませんか?
  • 力学はどんな問題が出るの?
  • 運動方程式と保存則、どっちを使えばいい?
  • 力の図示って何を描けばいいの?
春日一心
こんにちは、新潟大学専門塾の春日です。新潟大学の物理では、3年連続で大問1に力学が出ています。この記事では実際に出た力学問題の答案を、書いて見せながら、力の図示・運動方程式・保存則の使い分けまでお伝えします。
この記事でわかること
  • 力学の答案に必要な4つの力
  • 実際に出た力学問題を、答案を書いて見せます(3年分)
  • 「どの保存則を使うか」の見分け方
  • 力学でよくある失敗5つ

新潟大学の物理は、3年連続で大問1が「力学」です

まず事実から。令和5・6・7年度の3年間、新潟大学の物理は大問1に必ず力学が配置されています。しかも3年とも、単純な公式当てはめでは終わらない構成です。

年度 大問1のテーマ 問われた形式
令和5年度 滑車・浮力・運動方程式(2物体) 運動方程式を書け/仕事とエネルギー
令和6年度 ばね射出機・円弧面・放物運動 証明が2問連続(式を示せ)
令和7年度 斜面上の物体と動く台 力の図示/運動量保存+エネルギー保存
春日一心
3年間、テーマは毎年変わっています。しかし共通しているのは、「公式に数字を入れて終わり」の問題が1問もないということ。

力の図示、運動方程式の記述、指定の式を示す証明——答えの数値以外の部分が、毎年問われています。

この記事で、以下のすべてがわかります
  • 力学の答案に必要な「4つの力」
  • 実際に出た力学問題を、答案を書いて見せます(3年分)
  • 「どの保存則を使うか」の見分け方
  • 力学でよくある失敗5つ
  • いつから何をやって力をつけるか

力学の答案に必要な「4つの力」

力学で点を落とす人の多くは、公式を思い出すことに時間を使いすぎています。実は、公式より先に必要な力が4つあります。

中身 抜けるとどうなるか
① 図示する力 物体にはたらく力を、向きも含めて図に描き込む 最初の一歩で崩れる(最頻出の失点原因)
② 見抜く力 運動方程式・力学的エネルギー保存・運動量保存、どれを使うか判断する 式は合っているのに手段を間違え、計算が破綻する
③ 文字式で計算をやり切る力 数値がなく文字だけの計算を最後まで進める 途中でミスしても、答えの数値がないため自分で気づけない
④ 過程を書く力 「計算過程を示せ」「〜を示せ」に、筋道立てて答える 3年とも過程が採点対象。答えだけでは大きく減点される
春日一心
とくにが土台です。重力・垂直抗力・摩擦力・張力・浮力——どの力が、どの物体に、どの向きにはたらくかを図に描けなければ、②以降がすべて崩れます。物理は図が描けるかどうかで決まる科目です。

実際に出た力学問題を、答案を書いて見せます

① 運動方程式(令和5年度・滑車と浮力)

実際に出た問題(令和5年度・物理 大問1 問3)

あらい床の上の物体と、液体中のおもりを糸と滑車でつないだ設定。物体とおもりの加速度の大きさを a、張力の大きさを T として、物体とおもりの運動方程式をそれぞれ書け。

  1. 浮力・摩擦・張力が同時に絡む問題です。手が止まるのは、公式を忘れたからではなく、力の図が曖昧なまま式を書こうとしているからです。
  2. 【物体側】はたらく力は、重力・垂直抗力・摩擦力・張力の4つ。水平方向の運動方程式を立てます。
  3. 物体の質量を m、動摩擦係数を μ とすると
    物体の運動方程式:ma = T − μmg
  4. 【おもり側】はたらく力は、重力・浮力・張力の3つ。鉛直方向の運動方程式です。
  5. おもりの質量を M、浮力を f とすると
    おもりの運動方程式:Ma = Mg − f − T
  6. 2つの式を見比べると分かりますが、それぞれの物体に「はたらく力を全部拾えているか」がすべてです。1つの物体に浮力と摩擦を両方書いてしまう、張力の向きを逆にする——こうしたミスは、図がないまま式だけで考えると起こります。先に図、次に式。この順番を崩さないことが答案の土台です。

② 証明(令和6年度・ばね射出機)

実際に出た問題(令和6年度・物理 大問1 問2)

ばねで質点を打ち出す設定。ばねが自然長に戻ったときの質点の速さ v₀ が、v₀ = d√(k/(M+m)) となることを示せ。

  1. 物理の証明は、数学の証明と少し違います。答えの式は問題文に書いてあるのです。求められているのは、その式に至る道筋を法則から示すことです。
  2. 【STEP1】使う法則を決める
    ばねが自然長に戻るまでの区間なので、力学的エネルギー保存則が使えます。
  3. 【STEP2】保存則を文字式で立てる
  4. ばねの弾性エネルギー:(1/2)kd²
    質点の運動エネルギー:(1/2)(M+m)v₀²
    力学的エネルギー保存より (1/2)kd² = (1/2)(M+m)v₀²
  5. 【STEP3】指定された式に変形して締める
  6. v₀² = kd²/(M+m)
    v₀ > 0 より v₀ = d√(k/(M+m)) (証明終)
  7. 答えを知っているからといって、途中を省略すると証明にならない。「明らかに」で式を飛ばした答案は、答えが合っていても証明としては不完全と判定されます。途中の等式をすべて書く——これが物理の証明の鉄則です。

③ 力の図示(令和7年度・斜面上の物体と動く台)

実際に出た問題(令和7年度・物理 大問1 問2)

断面が直角三角形の台Dの上に物体Aを置く設定。物体Aにはたらく力のベクトルを、解答用紙の図中に矢印で描き込め。②〜④の番号で矢印を区別し、それぞれの力の説明も記入せよ。

  1. 計算式が1つも要らない問題です。純粋に「力を正しい向きで図に描けるか」だけが問われています。
  2. 【描くべき力】物体Aには、重力(鉛直下向き)・垂直抗力(斜面に垂直)・摩擦力(斜面に沿う向き)の3つがはたらきます。
  3. 【つまずきやすい点】垂直抗力の向きを「真上」と勘違いする、摩擦力の向きを動く方向と逆にすることを忘れる——この2つが典型的な誤答です。
  4. 計算が1つもない問題でも、配点は普通に高い。「解ける」と「図で説明できる」は別の力だということを、この問題は突きつけています。

「どの保存則を使うか」の見分け方

3問すべてに共通していたのは、最初にどの法則・保存則を選ぶかで、その後の計算量がまったく変わるということでした。よく出る判断基準を表にします。

状況 使う法則
2物体が糸や接触でつながっている 運動方程式(それぞれの物体で別々に立てる)
摩擦や空気抵抗がない区間の速さ・高さを問われている 力学的エネルギー保存則
衝突・分裂・台が動くなど、内部で力を及ぼし合う場面 運動量保存則
摩擦がする仕事が絡む エネルギー保存に「摩擦力がした仕事」を引いて立てる
「〜を示せ」で答えの式が与えられている 使う法則を先に宣言してから式変形(証明は道筋がすべて)
春日一心
見分け方を知らないと、運動方程式で解ける問題を延々と積分してしまうなど、遠回りな解き方を選んでしまいます。どの法則を使うかを1秒で判断できるかどうか——これが力学の得点を大きく左右します。

力学でよくある失敗5つ

やりがちな失敗 なぜ失点するか
力の図を描かずに式を立て始める はたらく力を1つ拾い忘れても、自分では気づけない
垂直抗力の向きを「鉛直上向き」と決めつける 垂直抗力は斜面に垂直。水平面以外では鉛直と一致しない
証明で答えの式に合わせて逆算する 式変形の道筋が不自然になり、証明として認められない
「計算過程を示せ」で結果だけ書く 3年とも過程が採点対象。答えが合っていても大きく減点される
2物体の問題で、片方の力を混ぜて1つの式にする 運動方程式は物体ごとに別々に立てるのが原則

では、この力をどうやってつけるのか

1力を図に描いて整理する力

なぜ、そう簡単ではないのか:力・速度・電流の向きを図示できないと、そもそも式を立てられません。令和7年度は計算なしでこの力だけを問う設問すらありました。

身につけるために要ること:実際に出た設定を使って図を描く練習。そして描いた図が正しいかを確認してもらうこと

2どの法則を使うか見抜く力

なぜ、そう簡単ではないのか:運動方程式・エネルギー保存・運動量保存、どれを使うかで解き方の速さがまったく変わります。単元別の演習だけでは、この「切り替え」の判断力は身につきません。

身につけるために要ること:複数単元が混ざった問題での演習と、選んだ法則が正しいかの確認

3計算過程・証明を筋道立てて書く力

なぜ、そう簡単ではないのか:3年とも計算過程や証明が採点対象でした。答えが合っていても、過程の説明が抜けていると点が来ません。これは自分では気づきにくい弱点です。

身につけるために要ること:書いた答案を見てもらうこと。「初めて読む人が納得できるか」を基準に指摘してもらう必要があります。

具体的に、何を・どの順番でやるか

段階 やること 目安 ここで手を抜くと
STEP1 力の図示の練習(重力・垂直抗力・摩擦・張力・浮力) 高3の夏まで 式を立てる前の段階で崩れる
STEP2 法則の見分け方を表で覚える 遠回りな解き方を選び続ける
STEP3 証明問題だけを集めて練習 夏〜秋 答えは合っても過程で減点され続ける
STEP4 書いた答案を添削してもらう 秋〜直前 論理の飛躍や図の誤りに気づけないまま本番へ
STEP5 過去問の大問1だけを集めて時間を計って演習 直前期 本番で時間配分を崩す
力学は、独学だと自己採点ができません

計算問題は答えの数値で自己採点できます。しかし力学の証明や図示、計算過程は、模範解答と見比べても「何点もらえるか」が自分では判断できません。

力の向きを間違えたまま図を描いていても、本人はそれが間違いだと気づけません。だから同じ失点を繰り返します。

その先で必要なこと

つけたい力 本当に必要なこと
力の図示 描いた図が正しいかの確認(向きの誤りは自分では見えない)
法則の見分け 複数単元が混ざった問題での演習と振り返り
証明・計算過程 書いた答案を見てもらうこと(過程の抜けは自分では判定しにくい)
継続 毎週の確認テストと管理(力学は演習量がそのまま得点に直結する)

参考書は書店で買えます。でも、あなたが描いた力の図や書いた証明を見て「ここが違う」と教えてくれる人は、書店には売っていません。

春日一心
ここまで読んで、やることの多さに気づいたと思います。新潟大学の物理(力学)は、正しくやれば必ず伸びます。問題は、その「正しく」を一人で用意し続けられるか
新潟大学専門塾が、いっしょにやっていること
  • 書いた答案・図の添削で、自分では見えない誤りを潰す
  • 毎週の確認テストで、法則の見分けが身についたかを測る
  • 毎日の学習管理で、演習の継続を支える
  • 新潟大学に合格した講師に質問できる環境で、「この図で合ってる?」に答える

参考書は本屋で買えます。でも、上のような「続ける仕組み」と「見てくれる目」は、本屋には置いていません。そこだけを、僕たちが引き受けます。

物理全体の対策は、こちらにまとめています

この記事は力学に特化した内容です。物理全体の傾向と対策は 👉 新潟大学 物理の傾向と対策 をご覧ください。

よくある質問

Q. 力学は毎年出ますか?

A. 令和5・6・7年度の3年とも、大問1に力学が配置されています。テーマは滑車・ばね射出機・動く台と毎年変わりますが、大問1が力学という構成は変わっていません。

Q. 力学で一番多い失点は何ですか?

A. 力の図示を省略して式を立て始めることです。はたらく力を1つ拾い忘れても、図がないと自分では気づけません。

Q. 垂直抗力はいつも真上向きですか?

A. いいえ。垂直抗力は接触面に垂直な向きです。斜面上では鉛直上向きにはなりません。この勘違いが典型的な誤答パターンです。

Q. 物理の証明はどう書けばいいですか?

A. 答えの式は問題文に与えられていることが多いです。まず使う法則を宣言し、そこから式変形の途中をすべて書いて、指定の式に至るまでを示します。

Q. 計算過程を示せと言われたら何を書けばいいですか?

A. 立てた式から答えに至るまでの式変形を、省略せずに順番に書きます。答えの数値だけでは、過程の配点を失います。

Q. 力学はどう練習すればいいですか?

A. 力の図示→法則の見分け→証明・計算過程の順で練習し、最後に書いた答案を第三者に見てもらう流れが効果的です。図の誤りや過程の抜けは自分では気づけないためです。

あわせて読みたい

全科目の参考書ルートは 👉 【新潟大学】参考書ルートを科目別に全公開 にまとめています。

新潟大学に合格するには

ここまで読んでいるということは、本気で新潟大学に合格したいということだと思います。合格するために不可欠な要素は、次の5つです。

1
新潟大学に特化した計画で勉強する

新潟大学の入試には独自の傾向があります。新潟大学に特化した計画を立てることで、合格への最短距離を進むことができます。多くの受験生や高校生は、自分オリジナルの計画で余計なことをしてしまったり、逆に必要なのにそれを飛ばしたりと、合格まで遠回りする計画を立ててしまいがちです。正しい計画を立てることが、一番の合格への近道です。

2
計画を毎日やりきる継続力

計画を毎日しっかり実行することが大切です。どれだけ素晴らしい100点の計画を立てても、実行しなければ意味はありません。とはいえ、1人だと9割以上の人がどこかでサボってしまうのが現実です。だからこそ、誰かに管理してもらう環境が欠かせません。逆に、正しい計画をサボらずにやりきれば、ほとんどの人が合格できます。

3
毎週の確認テスト

成績が上がるのは「分からなかった問題が分かるようになった時」だけです。もともと分かる問題を1,000回、1万回、10万回解いても点数は変わりません。まず必要なのは、分かるところと分からないところをはっきりさせること。それを明確にするのが毎週の確認テストです。2ヶ月や3ヶ月に1回では遅すぎます。1週間に1回、勉強した範囲が本当に身についているかをテストすることが大事なのです。

4
毎週の面談

一度決めた計画がその通りに進むことはありません。先週の勉強量が少なかったのか、多すぎたのかを毎週振り返り、翌週の計画を一緒に決めていきます。1ヶ月に1回の面談では、その1ヶ月がダメだった場合、まるごと無駄になってしまいます。1週間に1回にすることで、計画が崩れてもリスクを最小限に抑えられます。

5
新潟大学に合格した経験のある講師の指導

新潟大学に合格したことがない人が指導しても説得力がありません。実際に合格した先輩の指導だからこそ、アドバイスに説得力があります。また、志望する大学の先輩だからこそ、モチベーションも上がります。結局、受験勉強は辛いもの。継続するためのモチベーションを、毎週この新潟大学の講師と話すことで高めていきます

独学・集団授業・個別指導では、なぜ難しいのか

この5つ、どれか1つでも欠けると合格は一気に遠のきます。しかし現実には、独学・集団授業・個別指導のいずれも、5つすべてを揃えるのは難しいのです。

合格に必要な要素 独学 集団授業 個別指導 新潟大学専門塾
新潟大学に特化した計画
毎日の学習管理
毎週の確認テスト
毎週の面談
新潟大合格者の講師

独学は計画も管理も自分次第。集団授業は全員に同じ内容を進めるため、あなた専用の計画にはなりません。個別指導は授業の時間は見てもらえますが、「授業以外の毎日」まで管理してくれる塾はほとんどない——ここが最大の落とし穴です。受験の勝敗は、授業の時間より授業以外の膨大な時間で決まります。

新潟大学専門塾には、この5つがすべて揃っています。
だから、本気で新潟大学合格に近づけます。

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