新潟大学の長文読解|まず、どんな問題が出るのか
新潟大学の英語(前期日程)は90分・大問3題。そのうち大問IとIIが長文読解です。どちらも長めの英文を読んで、和訳と字数指定の内容説明を書きます。選択肢問題は一問もありません。
まず、どんな英文が出るのか。3年分を並べると、はっきりした共通点があります。
| 年度 | 扱われた話題 |
|---|---|
| 令和5年度 | ジャガイモの収穫時期の見極め方/江戸時代の下肥(肥料)の歴史 |
| 令和6年度 | 「具体的な言葉」が相手に与える印象/時計の歴史と「時計回り」の語源 |
| 令和7年度 | 大航海時代を描いた本の書評/中世ヨーロッパの気候を復元する研究 |
すべて大人向けのノンフィクション(説明文・論説文)。だから対策も、小説の心情読解ではなく硬い説明文を論理的に読む練習に寄せるのが正解です。
【設問タイプ1】和訳|どのくらいの精度を求められるのか
【設問タイプ2】字数指定の説明|答案の作り方を実演します
ここが新潟大学の英語で最も差がつく設問です。実際の問題で、答案を最後まで作ってみます。
字数ごとに、入れる要素の数が変わります
3年分の記述字数を並べると、40字から120字まで動きます。
| 年度 | 出た字数 |
|---|---|
| 令和5年度 | 40字・60字・80字・120字 |
| 令和6年度 | 60字・70字・80字 |
| 令和7年度 | 70字・80字・100字 |
| 指定字数 | 入れる要素 | 組み立て方 |
|---|---|---|
| 40字以内 | 1〜2要素 | 結論だけを簡潔に |
| 60〜70字 | 2要素 | 結論+根拠1つ |
| 80〜100字 | 2〜3要素 | 結論+根拠2つ/因果を1本つなぐ |
| 120字以内 | 3〜4要素 | 前提+理由+結論、または対比を含む |
【設問タイプ3】下線部のない説明問題
「本文のどこに答えがあるか」を自分で探す設問も出ます(令和6年度の「1日を24時間とする数え方の起源は何か」など)。下線部和訳より一段難しく感じますが、攻め方は決まっています。
| 手がかり | 具体的に |
|---|---|
| ① 設問のキーワードを本文から探す | 「24」「hour」「day」など。数字や固有名詞は見つけやすい |
| ② 論理を示す語の周辺を見る | because / since / so / thus / This is why / The answer lies in 〜 の前後に根拠がある |
| ③ 段落の役割を意識する | 英語の論説文は「1段落=1話題」。設問の話題を扱う段落を特定すれば範囲が一気に狭まる |
令和6年度の例では、本文中盤の「片手の指の関節が12、両手で24」という記述が答えの手がかりでした。闇雲に全文を読み返す必要はありません。
記述を解く手順|この順番でやります
| 手順 | やること |
|---|---|
| ① 設問を分解する | 「どのようなことか」「なぜか」——問われ方で書く内容も文末も変わる |
| ② 傍線部の説明が要る語に印をつける | 記述の中身は、その語を本文の別の言葉で言い換えたもの |
| ③ 余白に要素を箇条書きする | いきなり解答欄に書かない。並べてから字数に合わせて削る |
| ④ 文末を設問に合わせる | 「なぜか」→「〜から。」/「どういうことか」→「〜ということ。」 |
| ⑤ 字数の8割以上使えているか確認 | 余っていれば要素の落としを疑う |
では、この力をどうやってつけるのか
なぜ、そう簡単ではないのか:和訳は「なんとなく分かる」では1点も来ません。主語・述語の対応、修飾のかかり方、代名詞が指すもの——これらを正確に特定して日本語にする必要があります。
身につけるために要ること:1文ずつ構造を図解できるレベルの訓練。そして自分の読み方が合っているかを確認してくれる目。構文の誤りは意味が通ってしまうので、自分では気づけません。
なぜ、そう簡単ではないのか:字数指定の説明は、実は日本語の力を問うています。本文の根拠を特定し、必要な要素を抜き、80字にも120字にも収める。「英語は読めたのに説明問題で点が取れない」人は、ここが抜けています。
身につけるために要ること:同じ設問を字数を変えて書き直す練習。そして書いた要約の過不足を指摘してもらうこと。自分の記述が何点かは、自分では判断できません。
なぜ、そう簡単ではないのか:3年とも大人向けのノンフィクション。科学記事・歴史読み物・書評など、受験生が普段読まない種類の文章です。慣れていないと、読むだけで時間を使い切ります。
身につけるために要ること:論説文・説明文の長文演習を継続すること。そして毎日続けるための管理。長文と音読は、一人だと9割以上がどこかで止まります。
具体的に、何を・どの順番でやるか
| 段階 | やること | 目安 | ここで手を抜くと |
|---|---|---|---|
| STEP1 | 単語・文法の土台 | 高3の夏前まで | 以降のすべてが崩れる |
| STEP2 | 構文:1文ずつ構造分解できるように | 夏まで | 和訳で1点も取れない |
| STEP3 | 論説文の長文演習:硬めのノンフィクション | 夏〜秋 | 読むのが遅く、時間が足りない |
| STEP4 | 記述の型:字数を変えて説明を書く | 秋〜 | 説明問題が壊滅する |
| STEP5 | 答案を添削してもらう | 秋〜直前 | 減点箇所に気づけない |
| STEP6 | 過去問:大問ごとに時間を計る | 直前期 | 本番の時間配分が身につかない |
本番では、大問Iに26〜28分、大問IIに26〜28分が目安です(残り30分を大問IIIの英作文に確保)。
よくある失敗5つ
| やりがちな失敗 | なぜダメか |
|---|---|
| 構文を飛ばして長文に進む | なんとなく読めてしまうので、誤読に気づかないまま本番へ。和訳で崩れる |
| 説明問題を「頭で分かった」で済ます | 制限字数で日本語に落とすのは別の技術。書かないと上達しない |
| 字数を大きく余らせる | 指定字数の8割は使う。余っているのは要素を落としているサイン |
| 文末を設問に合わせない | 「なぜか」に「〜こと。」で答えると、内容が合っていても減点 |
| 小説で読解練習をする | 3年ともノンフィクション。ジャンルが違うと訓練にならない |
その力をつけるために、本当に必要なこと
| つけたい力 | 本当に必要なこと |
|---|---|
| 構文を取る力 | 誤った読み方に気づかせてくれる第三者の目(意味が通ってしまうので自分では気づけない) |
| 要約力 | 書いた答案を見てもらうこと(自分では何点か採点できない) |
| 読み慣れ | 毎日続けるための管理(長文と音読は一人だと止まる) |
| 字数の使い分け | 字数を変えて書き直す練習と、その添削 |
参考書は書店で買えますが、あなたの和訳や記述を読んで「ここが減点される」と教えてくれる人は、書店には売っていません。
よくある質問
Q. 長文読解で選択肢問題は出ますか?
A. 令和5〜7年度は全問記述でした。マークシート式の設問は一問もありません。和訳と字数指定の内容説明が中心です。
Q. どんなジャンルの英文が出ますか?
A. 3年とも大人向けのノンフィクション(新聞記事・科学雑誌・ビジネス書・歴史読み物)です。小説や物語文は一度も出ていません。
Q. 英単語はどのレベルまで必要ですか?
A. 難語には注釈がつくため、マニアックな単語帳より『ターゲット1900』レベルを確実にする方が効果的です。ただし速く読むには一定量の語彙が前提です。
Q. 記述の字数は何字まで対応できるようにすべきですか?
A. 40字から120字まで出ています。同じ設問を字数を変えて書き直す練習をしておくと、どの字数が来ても対応できます。
Q. 和訳で一番減点されるのはどこですか?
A. 代名詞や指示語の内容を補えていない、文脈に合わない訳語を当てている、日本語として不自然、の3つが多いです。
Q. 過去問は何年分やるべきですか?
A. 最低3年分です。3年並べて初めて、出典がノンフィクションで固定・記述の字数が年で動く、といった構造が見えます。
新潟大学に合格するには
ここまで読んでいるということは、本気で新潟大学に合格したいということだと思います。合格するために不可欠な要素は、次の5つです。
新潟大学の入試には独自の傾向があります。新潟大学に特化した計画を立てることで、合格への最短距離を進むことができます。多くの受験生や高校生は、自分オリジナルの計画で余計なことをしてしまったり、逆に必要なのにそれを飛ばしたりと、合格まで遠回りする計画を立ててしまいがちです。正しい計画を立てることが、一番の合格への近道です。
計画を毎日しっかり実行することが大切です。どれだけ素晴らしい100点の計画を立てても、実行しなければ意味はありません。とはいえ、1人だと9割以上の人がどこかでサボってしまうのが現実です。だからこそ、誰かに管理してもらう環境が欠かせません。逆に、正しい計画をサボらずにやりきれば、ほとんどの人が合格できます。
成績が上がるのは「分からなかった問題が分かるようになった時」だけです。もともと分かる問題を1,000回、1万回、10万回解いても点数は変わりません。まず必要なのは、分かるところと分からないところをはっきりさせること。それを明確にするのが毎週の確認テストです。2ヶ月や3ヶ月に1回では遅すぎます。1週間に1回、勉強した範囲が本当に身についているかをテストすることが大事なのです。
一度決めた計画がその通りに進むことはありません。先週の勉強量が少なかったのか、多すぎたのかを毎週振り返り、翌週の計画を一緒に決めていきます。1ヶ月に1回の面談では、その1ヶ月がダメだった場合、まるごと無駄になってしまいます。1週間に1回にすることで、計画が崩れてもリスクを最小限に抑えられます。
新潟大学に合格したことがない人が指導しても説得力がありません。実際に合格した先輩の指導だからこそ、アドバイスに説得力があります。また、志望する大学の先輩だからこそ、モチベーションも上がります。結局、受験勉強は辛いもの。継続するためのモチベーションを、毎週この新潟大学の講師と話すことで高めていきます。
独学・集団授業・個別指導では、なぜ難しいのか
この5つ、どれか1つでも欠けると合格は一気に遠のきます。しかし現実には、独学・集団授業・個別指導のいずれも、5つすべてを揃えるのは難しいのです。
| 合格に必要な要素 | 独学 | 集団授業 | 個別指導 | 新潟大学専門塾 |
|---|---|---|---|---|
| 新潟大学に特化した計画 | ✕ | ✕ | △ | ◎ |
| 毎日の学習管理 | ✕ | ✕ | ✕ | ◎ |
| 毎週の確認テスト | △ | △ | △ | ◎ |
| 毎週の面談 | ✕ | ✕ | △ | ◎ |
| 新潟大合格者の講師 | ✕ | △ | △ | ◎ |
独学は計画も管理も自分次第。集団授業は全員に同じ内容を進めるため、あなた専用の計画にはなりません。個別指導は授業の時間は見てもらえますが、「授業以外の毎日」まで管理してくれる塾はほとんどない——ここが最大の落とし穴です。受験の勝敗は、授業の時間より授業以外の膨大な時間で決まります。
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