新潟大学の和文英訳|まず、どんな問題が出るのか
新潟大学の英語(前期日程)では、大問IIIの前半に和文英訳が2問出ます。日本語の文章が2つ与えられ、それぞれの下線部を英訳する形式です。令和5・6・7年度の3年間、ずっとこの形で出題されています。
特徴は、出てくる日本語の性格です。3年分を見ると、はっきりした共通点があります。
| 年度 | 2つの文章の性格 |
|---|---|
| 令和5年度 | 学術系の新書 + 一般向けの読書エッセイ |
| 令和6年度 | 言葉についての随想 + 新聞記事(部活動の熱中症対策) |
| 令和7年度 | ことばと社会をめぐる新書 + 新聞記事(インクルーシブ社会) |
そして最も重要な共通点がこれです——どれも、そのまま英語に直訳できない日本語。ここが、和文英訳が難しく感じる正体です。
和文英訳の鉄則|「3段階」で考えます
和文英訳で詰まる人のほとんどが、日本語を頭から順に英語に置き換えようとしています。これをやると必ず途中で止まります。
正しい手順は3段階です。
そのままでは英語にできない日本語
自分が確実に書ける、やさしい日本語に言い換える
知っている表現で英訳する
英訳の前に日本語を作り直す——この一手間を習慣にできるかどうかで、和文英訳の点は決まります。
実際の問題を、3段階で英訳して見せます
① 抽象的な言い回し(令和5年度)
② 話し言葉(令和5年度)
③ 新聞・時事の文章(令和6・7年度)
令和6年度は部活動の熱中症対策、令和7年度はインクルーシブ社会をめぐる新聞記事から出題されました。新聞の日本語は、随筆とは別の難しさがあります。
たとえば「インクルーシブ社会の実現へ、行動を」のような見出し的な日本語は、そのままでは英語になりません。「私たちは、誰もが受け入れられる社会をつくるために行動すべきだ」と文の形に開いてから英訳します。
言い換えパターン集|これを覚えておくと詰まりません
和文英訳で頻出する「そのままでは訳せない日本語」を、パターン化しておきます。
| 元の日本語 | やさしい日本語に言い換え | 英語の型 |
|---|---|---|
| 〜な気がする | 私は〜と思う | I think 〜 |
| 〜てことを学ぶ | 〜ということを学ぶ | learn that 〜 |
| みんなが〜ない | 全員が〜する必要はない | not everyone has to 〜 |
| いまの◯◯になる | 今の姿になる | become what it is today |
| 〜が求められる | 私たちは〜すべきだ | we should 〜 |
| 〜の実現 | 〜をつくること | building 〜 / making 〜 happen |
| 〜という視点 | 〜という見方 | a way of seeing 〜 |
| 〜にほかならない | まさに〜である | is exactly 〜 / is nothing but 〜 |
共通しているのは、硬い名詞を、やさしい動詞の文に開くという発想です。「〜の実現」を realization と訳そうとせず、「〜をつくること」と考えれば building で足ります。
減点されないための、最終チェック項目
| チェック項目 | よくあるミス |
|---|---|
| 主語を補ったか | 日本語は主語を省く。英語では必須(We / People / I など) |
| 三単現・時制 | 現在の一般論なら現在形。過去の話と混ざっていないか |
| 冠詞と単複 | a book / books / the book の使い分け |
| 接続の自然さ | and / but / because で無理なくつながっているか |
| 元の意味を落としていないか | 言い換えの過程で、大事な要素を削っていないか |
では、この力をどうやってつけるのか
なぜ、そう簡単ではないのか:これが和文英訳の core です。硬い日本語・話し言葉・比喩を、自分が書ける英語に対応するやさしい日本語に作り直す。英語力の前に、日本語を扱う力が要ります。
身につけるために要ること:日本語だけで言い換える練習(英訳せず、まず②だけをやる)。そしてその言い換えが元の意味を保っているかを確認してもらうこと。
なぜ、そう簡単ではないのか:難しい表現は不要ですが、逆に「知っている表現を正確に使える」ことが必須です。not everyone has to 〜 のような型を、間違えずに書けるか。
身につけるために要ること:英作文の基本例文集を1冊、暗唱レベルまで。なんとなく知っている、では本番で書けません。
なぜ、そう簡単ではないのか:主語の補い、時制、冠詞、単複。日本語にはない要素を、自分で判断して補う必要があります。ここのミスは自分では気づけません。
身につけるために要ること:書いた英文を添削してもらうこと。文法ミスは、書いた本人には見えません。
具体的に、何を・どの順番でやるか
| 段階 | やること | 目安 | ここで手を抜くと |
|---|---|---|---|
| STEP1 | 基本文法の総復習(時制・冠詞・単複・接続) | 高3の夏まで | 何を書いても減点される |
| STEP2 | 英作文の基本例文集を1冊暗唱 | 夏 | 使える表現がなく、毎回詰まる |
| STEP3 | 「言い換え」だけの練習(日本語→やさしい日本語) | 夏〜秋 | 直訳しようとして固まる癖が抜けない |
| STEP4 | 実際に英訳する演習(週3問以上) | 秋〜直前 | 書くスピードが上がらない |
| STEP5 | 書いた英訳を添削してもらう | 秋〜直前 | 同じミスを本番まで繰り返す |
| STEP6 | 過去問3年分で本番演習 | 直前期 | 時間内に2問を仕上げる感覚が身につかない |
本番では、和文英訳2問に10分(1問5分)が目安です。大問III全体で30分、残りを自由英作文に使う配分になります。
よくある失敗5つ
| やりがちな失敗 | なぜダメか |
|---|---|
| 日本語を頭から順に英訳する | 必ず途中で詰まる。②の言い換えを飛ばしてはいけない |
| 難しい単語を使おうとする | realization などを使おうとして崩れる。building で十分 |
| 主語を省いたまま英訳する | 日本語は主語を省くが、英語では必須。落とすと文にならない |
| 言い換えで意味まで削る | 簡単にするのと、内容を落とすのは別。元の要素は保つ |
| 添削を受けずに書き続ける | 文法ミスは自分では見えない。同じミスを本番まで繰り返す |
その力をつけるために、本当に必要なこと
| つけたい力 | 本当に必要なこと |
|---|---|
| 言い換える力 | 言い換えが元の意味を保っているかの確認(削りすぎに自分では気づけない) |
| 基本表現の定着 | 暗唱できたかを測る確認テスト(なんとなく知っている、では本番で書けない) |
| 英文の正確さ | 書いた英訳の添削(文法ミスは書いた本人には見えない) |
| 書くスピード | 毎週書き続けるための管理(月1回では上がらない) |
参考書は書店で買えます。でも、あなたが書いた英文を読んで「ここが不自然」と直してくれる人は、書店には売っていません。和文英訳が独学で伸びにくい理由は、ここにあります。
よくある質問
Q. 和文英訳は毎年出ますか?
A. 令和5・6・7年度の3年とも、大問IIIの前半に2問出題されています。全学部共通です。
Q. どんな日本語が出ますか?
A. 3年とも「やわらかい随筆・新書」+「新聞・時事の文章」の組み合わせです。共通するのは、そのまま直訳できない日本語だという点です。
Q. 難しい単語を覚える必要はありますか?
A. ほとんど不要です。3年分を見る限り、高校の範囲の表現で十分に書けます。大事なのは、言いたいことを知っている表現に置き換える力です。
Q. 言い換えはどこまで簡単にしていいですか?
A. 元の文の大事な要素を落とさない範囲までです。「必要はない」「〜すべきだ」といったニュアンスまで削ると減点されます。
Q. 時間はどのくらいかけるべきですか?
A. 2問で10分(1問5分)が目安です。大問III全体で30分、残りを自由英作文に回す配分になります。
Q. 添削してもらえる人がいません
A. ここが和文英訳の最大の壁です。文法ミスや不自然な表現は、書いた本人には見えません。書きっぱなしだと同じミスを本番まで繰り返すことになります。
新潟大学に合格するには
ここまで読んでいるということは、本気で新潟大学に合格したいということだと思います。合格するために不可欠な要素は、次の5つです。
新潟大学の入試には独自の傾向があります。新潟大学に特化した計画を立てることで、合格への最短距離を進むことができます。多くの受験生や高校生は、自分オリジナルの計画で余計なことをしてしまったり、逆に必要なのにそれを飛ばしたりと、合格まで遠回りする計画を立ててしまいがちです。正しい計画を立てることが、一番の合格への近道です。
計画を毎日しっかり実行することが大切です。どれだけ素晴らしい100点の計画を立てても、実行しなければ意味はありません。とはいえ、1人だと9割以上の人がどこかでサボってしまうのが現実です。だからこそ、誰かに管理してもらう環境が欠かせません。逆に、正しい計画をサボらずにやりきれば、ほとんどの人が合格できます。
成績が上がるのは「分からなかった問題が分かるようになった時」だけです。もともと分かる問題を1,000回、1万回、10万回解いても点数は変わりません。まず必要なのは、分かるところと分からないところをはっきりさせること。それを明確にするのが毎週の確認テストです。2ヶ月や3ヶ月に1回では遅すぎます。1週間に1回、勉強した範囲が本当に身についているかをテストすることが大事なのです。
一度決めた計画がその通りに進むことはありません。先週の勉強量が少なかったのか、多すぎたのかを毎週振り返り、翌週の計画を一緒に決めていきます。1ヶ月に1回の面談では、その1ヶ月がダメだった場合、まるごと無駄になってしまいます。1週間に1回にすることで、計画が崩れてもリスクを最小限に抑えられます。
新潟大学に合格したことがない人が指導しても説得力がありません。実際に合格した先輩の指導だからこそ、アドバイスに説得力があります。また、志望する大学の先輩だからこそ、モチベーションも上がります。結局、受験勉強は辛いもの。継続するためのモチベーションを、毎週この新潟大学の講師と話すことで高めていきます。
独学・集団授業・個別指導では、なぜ難しいのか
この5つ、どれか1つでも欠けると合格は一気に遠のきます。しかし現実には、独学・集団授業・個別指導のいずれも、5つすべてを揃えるのは難しいのです。
| 合格に必要な要素 | 独学 | 集団授業 | 個別指導 | 新潟大学専門塾 |
|---|---|---|---|---|
| 新潟大学に特化した計画 | ✕ | ✕ | △ | ◎ |
| 毎日の学習管理 | ✕ | ✕ | ✕ | ◎ |
| 毎週の確認テスト | △ | △ | △ | ◎ |
| 毎週の面談 | ✕ | ✕ | △ | ◎ |
| 新潟大合格者の講師 | ✕ | △ | △ | ◎ |
独学は計画も管理も自分次第。集団授業は全員に同じ内容を進めるため、あなた専用の計画にはなりません。個別指導は授業の時間は見てもらえますが、「授業以外の毎日」まで管理してくれる塾はほとんどない——ここが最大の落とし穴です。受験の勝敗は、授業の時間より授業以外の膨大な時間で決まります。
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